認知療法とは、アメリカのベックが1970年代始めたものです。うつ病は感情の障害が基本となります。そのために 否定的なものの見方をしてしまい(認知のゆがみ)、意欲や行動にブレーキがかかります。ベックは状況そのものではなくそれを主観的にどう認知するかが感情に大きく影響する事実に注目して主に思考面、(=認知のゆがみ)、ついで行動面に働きかけて症状の改善を図ろうと考えました。
平たく言うと認知のゆがみによる感情の癖や行動の関係性に気づき、それを検証し、修正することで症状の改善を図ろうとするものです。
森田療法は、神経症の方に効果があります。神経症の方はさまざまな問題を解決するためにいろんな工夫やはからいを行なおうとします。しかし森田療法は、そんな計らいを止めありのままの自分でやるべき事を普通の人と同じように行う事で社会に溶け込むように行動します。
例えば人前で話す事を神経症の方は声がふるえるのが恥ずかしいという理由でその場から逃げようと努力します。しかし森田療法では声がふるえていてもそのままの自分で声が震えながらでも為すべき事をやり遂げる事で自分に自信をつけさせます。
私自身が森田療法を3年間以上行ってきました。森田療法を知る以前では人前で話しをするのが苦手でなんとかその場から逃げようとしていました。しかし、本来の目的は人前で話をして話の内容を相手に伝える事であり声が震えないように話す事ではありません。声が震えながらでも人前に立ち話を相手にわかり易く伝える事ができれば目的は果たせた事になります。
その目的を果たせた時は声が震えながら話したといえ気持ちの中で恥ずかしさよりも、すがすがしさを感じ少しづつ自信を取り戻してゆきました。
森田療法にはいろいろな生活の知恵があり、例えば神経症の方は物事の準備や気持ちの整理ができないと行動を起こしません。森田療法ではプールの飛び込み台に例えています。怖くて心の準備ができずに恐れているといつまでたってもプールの飛び込み台から飛ぶことができない。気持ちの整理が出来ないまま恐れを抱きながら飛び込み事を教えます。
この世の中には避けようと思っていても避けられない現象がたくさんあります。その困難から逃げれば逃げるほど苦しくなり、逆に追いかけてゆくとその恐怖はたちまち消えてゆきます。この世の中逃げればたちまち生活困窮者になってしまったり、働き口がなくなったり、社会生活が営めなくなります。
ちゃんと生きていこうと思えば、逃げ場などどこにもなく逃げ場のないところを一生懸命探している事が神経症だと思います。実現不可能な事を可能にしようとあきらめの悪いのが神経症です。もうすでに逃げ場はないのだと深く自覚できた時に新たな展開が見えてくると思います。
森田療法はこれまで苦しめば苦しんできた過去が長いほど苦しんできた内容が深いほど、森田療法が理解しやすく、本を読むだけで小さな悟りを感じ苦しみから解放される方がいます。私自身も本を読むだけですべての悩みから解き放たれたように深く感じ入りました。
しかし、この小さな悟りは長く続くのではなくやがて又問題にぶちあったってしまいます。しかし、さまざまな精神療法を試した私ですが森田療法は一度経験する事で大きな転機になる可能性が十分ありお勧めしたい療法です。
私自身さまざまな問題を抱え繰り返しカウンセリングを受けてきました。カウンセリングはカウンセラーと一対一で向き合い抱えている問題に光をあててゆくことに価値があります。
相談者が抱えている問題に対してカウンセラーは特にアドバイスをしたりしないことが基本です。相談者が自分自身で問題を直視し自らが解決方法や具体的に行動を変えてゆくための糸口をつかんだり、きっかけをつかんだりするようにカウンセラーが相談者をサポートしてもらえます。
カウンセリングの効果があるかどうかはカウンセラーとの相性も必要ですが、相談者が問題に対して逃げずにありのままの現実に向き合えるかどうかにかかっていると思います。本気になって解決しようと決意すると自分ひとりでは決して気付かなかった問題の解決方法や思ってもみなかった過去の出来事が現在の問題を作り出しているということもあります。
カウンセリングで効果を上げるためには相談者が正直にすべてをありのままに、見せたい自分だけではなく、見せたくないようなみっともない自分や情けない自分、認めたくないような感情にも正直に向き合うことだと思います。
カウンセリングでは正直になにもかも隠すことなく話すことが出来れば、すでに問題は問題ではなくなっているということがあります。人は隠したい自分がいる時に隠したい自分を他人に気付かれないように非常に多くのエネルギーを必要とします。その為に人と一緒にいるときにリラックスできなくなりぎこちなくなります。
カウンセラーと言えども本当の自分の思考や感情を包み隠すことなく話す事は大変エネルギーを使います。そのマイナスのエネルギーを話すという行為で外に出す事ができた時に問題が小さく感じられ、問題を残したままでもそれが問題と感じなくなる事もあります。


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